月刊パークゴルフ新聞2011年8月号の18、19面より
パークゴルフ北海道メジャー大会のひとつ、JALカップ全日本選手権。
今年9月に開催される、北海道空知管内北部の「雨竜町パークゴルフ場」と、「北竜町ひまわりパークゴルフ場」の2会場で雌雄を決する。
僕はこの大会には出ませんが、2つのコースとも経験済みで、雨竜には2回行っている。
月刊パークゴルフ新聞が、「雨竜・北竜パークゴルフ大会」優勝者の中野弘秋さんに話をうかがった。
二つの竜は勇ましくそびえ立つ。さぁ、どう攻める!
トドマツ1~18番ホール、ダリア1~18番ホールの計36ホール。起伏とドッグレッグの多い戦略派コースである。
・Aコース(トドマツ1~9番ホール)
3、4番(ともに50m)が第一の難所。3番は「男子はピン位置によって左がバンカー越えで直接グリーン狙い」で、「女子は多少強めでもフェアウェイキープがセオリー」とする。
4番は「右ドッグレッグで、中央の大きなマウンドの傾斜を利用してグリーンへ。ラフ越えで直線的に攻めるには相当な力が必要だ」
8番はショートだが厄介。「フェアウェイが細く、ここで2を取るのがポイントだ」。9番(75m)は女子にはタフなホールとなる。
・Bコース(トドマツ10~18番ホール)
5番は(40m)、大きく右にドッグレッグ。「1打目の置き場所が重要、確実に3で上がるのが大切」。
6番(75m)は大きなS字を描くホールだ。バンカーと白樺の木が行く手を阻む、高難易度のホール。「このホールで3で上がれば、波に乗れる」とのことだ。
9番は、コの字型に右に急激にカーブする、名物ホール。「フェアウェイに沿うように配置された右傾斜のマウンドを利用して、グリーン目前につける」とのこと。
・Cコース(ダリア1~9番ホール)
CコースはOBゾーンがグリーン側に待っているホールがいくつかある。3番では左ラフへ入れると大たたきにつながる危険なエリア。
「左ラフに入れたら大変だ。グリーン奥のOBも怖い」
6番は左ドッグレッグ。コーナー後の距離が長い。「1打目はちょい打ち、2打目でグリーン狙い」。
8番(75m)は、ロングホールだ。「右ラフには要注意。グリーン奥は傾斜がきつく、奥へこぼすと大トラブルの可能性もある」ようだ。
↑C-8 グリーン奥の斜面は急
・Dコース(ダリア10~18番ホール)
1番(95m)は最長のホール。フェアウェイには2つのマウンドが待ち受け、さながら竜の背中のよう。男子は2つのマウンドを越え、グリーンを狙う。女子は1つ目のマウンドの傾斜にレイアップ。そして2打目にその傾斜を発射台の代わりとして、2つ目の大きなマウンドを越えてグリーンオン。ここでイーグルを取るのは大きい。
5番の右ドッグレッグも、男女で攻め方が違うホール。
男子の成績上位者がフィニッシングホールになるであろう9番は、右にドッグレッグしたフェアウェイを確実にキープし、2オン1パットの3で上がるか、一直線にコーナーを無視してグリーンを狙うという荒業もあるにはある。「ショートカットのリスクは高い。でも状況によっては・・・」と。ここは最大の見せ場となるだろう。
【総評】
雨竜のコースはドッグレッグしたものが多く、攻めてよいホールと手堅くレイアップするホールを、自分に合った形で整理せよ。月刊PG新聞が取材を行った7月6日よりも本大会では、ラフは確実に深くなるだろう。自分流のコースマネージメントを作ることが、雨竜を制するカギになるだろう。
この時期美しく咲くひまわりとは裏腹に、隠れた魔物が棲んでいる。いちい・ひまわり・さくら・ドラゴンの4コース36ホール。ラフも深め。
・Aコース(いちい)
2番(51m)ミドルは、ホール中ほどで右にドッグレッグしている。女子は、コーナーに一打目をつけたい。「男子の多くはOBゾーン左のラフ越えを狙うはず。2打目勝負といったところか」
6番(64m)は左ドッグレッグが待つ。ここはきっちりとフェアウェイにレイアップして、長い2打目に備える。「ショートすると2打目ラインがラフにかかり相当難しくなる」。
同じように9番は右ドッグレッグで、「ここもフェアウェイをキープして、2打目でカップが狙える位置に置くことが大事である。2打目はグリーン奥のOBに注意」。
・Bコース(ひまわり)
1番の32mはストレートだが、グリーン奥にOBがみっちりと接してるので、ちょっとでも打ちすぎるとOBの餌食。
続く2番(53m)はトラブルホールとなりがち。「女子は右からフェアウェイで刻み2オン狙い。男子は左のマウンド越えが多いはず。グリーン手前まで深いラフがあるので、力の入れ加減が重要」。
3番(91m)は距離がある。ラフは禁物だ。
7番(73m)も長い。左ドッグレッグで、コーナーまで距離がある。「長い1打目をコーナーまで運べば、2打目でカップを狙える。男子の中には、ショートカットで1オン狙いも」。
・Cコース(さくら)
3番(58m)は、右ドッグレッグで、右手にマウンドが2つあり「フェアウェイから攻めるポイントは、曲点からグリーンまでのフェアウェイが細いため、1打目の力加減がとても重要になる。長くても短くても駄目」。
9番(44m)は距離はないが右に直角カーブを描く嫌なレイアウトのホール。「フェアウェイの右傾斜を利用して、グリーンを狙える位置に置く。難しい」
↑C-9の写真
・Dコース(ドラゴン)
一番最近に作られたドラゴンコースは、起伏が激しいコース。2番ロング90mは打ち上げ、ラフに入れると厄介。「コントロールと距離感勝負」と語る。
難易度の高いのは4番。60mの左ドッグレッグ。防球ネットが仕掛けられており、ショートカットできない。「長い1打目を正確にコーナーまで運ぶ」とのこと。
僕も、念を押して難しいと思うのが7番(72m)。池をぐるっと迂回するU字型の名物ホール。「ここで2オンするには1打目の置き場所が重要。フェアウェイ奥につければ、2打目でグリーンが狙える」。
【総評】
北竜のコースはとにかくラフが深い。月刊パークゴルフ新聞主催の雨竜北竜大会でも、雨竜を警戒している参加者が多かったが、実際は北竜の方がスコアが悪かった。これはラフに足元をすくわれたのが原因であろう。確実にフェアウェイを捉えられることと、ラフの攻略法がカギを握るだろう。